量的研究では、集めたデータの内容にもよりますが、データの内容を示す必要があります。
論文などを読むとよく書かれている表現です。
excelであれば、関数を用いて計算をすることも可能です。
ただ、関数を使うのが苦手という方には分析ツールの基本統計量がオススメ。
Contents
基本統計量って何??
平均値や中央値、標準偏差などの総称です。
量的研究では、統計処理を行う前の段階としてデータの性質を読み取る手段として行われています。
excelでは、個々の関数を用いて計算することも可能ですが、分析ツールを使うことでより簡単に一括して求めることができます。
excelでの基本統計量の出し方とは??
メニューの「データ」→「データ分析」を選択すると、分析ツールが出てきます。
分析ツールから選ぶ
分析ツールの中には、ヒストグラムを作成する機能やt検定を行う機能も含まれています。
今回は、「基本統計量」を選択します。
設定する項目
入力範囲
まさにそのまま。データを入力した範囲を選択します。
もし、最初の行や列に個人突き合わせ用の番号などを振っているなら、そこは選択しないようにしましょう。
データの方向
列:1人分のデータを横に入力して行った時、つまり、質問項目が1番上に並んでいる時に使います。
行:1人分のデータを縦に入力して行った時、つまり、質問項目が1番左に並んでいる時に使います。
先頭行をラベルとして使用
質問項目を1番上or1番左に入力している時にチェック。
出力先オプション
結果を表示する場所を「出力先」、「新規ワークシート」、「新規ブック」から選びます。
出力先:データ入力したシートと一緒のシートに表示したい場合や複数の結果を1つのシートに表示したい場合に使います。
新規ワークシート:基本的にはこの設定でOK。新しいシートに結果を表示します。
新規ブック:現在のファイルとは別の新しいファイルを立ち上げ、そこに結果を表示します。
4つのオプション
下4つのオプションは、統計情報にだけチェックすればOKです。
基本統計量の結果の見方は??
結果をどんな感じで表示される??
このような形で、各質問項目に対して平均や中央値、標準偏差などが一覧で表示されます。
結果をもう少し細かく見てみよう??
平均 | 絶対必要な値。 |
標準誤差 | 統計を深める上では必要ですが、 とりあえずは不要。 |
中央値 | 5人いれば3人目の値。 平均と大きく違う場合は、統計手法の検討を。 |
最頻値 | 字のごとく、もっともよく現れる値。 |
標準偏差 | データのばらつきを表す値。 平均とともに絶対必要な値。 |
分散 | 標準偏差と同じくばらつきを表す値だが、 標準偏差の方がよく使われる。 |
尖度 | データの特徴を表す指標だが、不要。 |
歪度 | データの特徴を表す指標だが、やはり不要。 |
範囲 | 最大-最小で計算される値。 |
最小 | 決めた値以外の値があれば、入力ミスの可能性も。 |
最大 | 決めた値以外の値があれば、入力ミスの可能性も。 |
合計 | たぶんいりません。 |
標本数 | 基本は対象者数。 対象者数より少なければその値が欠損数。 |
まとめ
今回は、量的研究で役立つexcelの分析ツールの使い方についてご紹介しました。
excelの関数を使った方が、いろんなことができますが、簡単にできる点では分析ツールを使ってみるのもいいかもしれません。
Let’s enjoy nursing research!!